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現場でよくある課題への処方箋 人と組織の行動科学 単行本 – 2022/2/24
伊達 洋駆
(著)
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購入オプションとあわせ買い
本書では、人や組織をめぐる44項目の課題を取り上げ、会社における人の心理や行動を探求する「組織行動論」の研究知見をもとに、対策を解説しました。
実務に有益なエビデンスがひととおり揃う一冊です。
本書の内容
目次
Part 1 採用にまつわる処方箋
01 求職者の応募を増やしたい
02 オンライン面接で志望度を高めたい
03 候補者の適性を評価したい
04 リファラル採用を推進したい
Part 2 マネジャーにまつわる処方箋
05 マネジャーの部下育成力を高めたい
06 マネジャーの部下サポート力を高めたい
07 上司と部下の関係性を改善したい
08 次世代リーダーを育成したい
Part 3 評価と上司部下コミュニケーションにまつわる処方箋
09 評価に対する不満を解消したい
10 多面評価を機能させたい
11 面談で上手くフィードバックしたい
12 本音を言える雰囲気を醸成したい
13 職場のコンフリクトに対処したい
Part 4 育成と自律性にまつわる処方箋
14 新人を早期戦力化したい
15 教育研修の効果を定着させたい
16 自ら成長を求めてほしい
17 従業員の行動を変えたい
18 従業員のやる気を高めたい
19 従業員の自発性を高めたい
20 キャリア自律を促したい
21 キャリアの停滞を打破したい
22 将来への期待や意欲を高めたい
Part 5 組織・文化・人事制度にまつわる処方箋
23 ダイバーシティを推進したい
24 適材適所の配置を実現したい
25 会社への帰属意識を醸成したい
26 経営理念を浸透させていきたい
27 失敗から学べる会社を作りたい
28 よりよい組織文化を作りたい
29 職場のチームワークを高めたい
30 目標管理制度を機能させたい
31 制度を現場で用いてほしい
Part 6 仕事と組織にまつわる処方箋
32 イノベーション創出力を高めたい
33 従業員の仕事内容を明確にしたい
34 仕事のエンゲージメントを高めたい
Part 7 労働環境や働き方にまつわる処方箋
35 新しい技術の導入を進めたい
36 従業員の満足度を高めたい
37 テレワークをうまく運用したい
38 働きやすいオフィスにしたい
39 会社を健全な状態に保ちたい
40 従業員に幸福に働いてほしい
41 仕事の改善を進めたい
42 ワークライフバランスを推進したい
43 働く上でのストレスを軽減させたい
44 従業員の定着を促したい
実務に有益なエビデンスがひととおり揃う一冊です。
本書の内容
目次
Part 1 採用にまつわる処方箋
01 求職者の応募を増やしたい
02 オンライン面接で志望度を高めたい
03 候補者の適性を評価したい
04 リファラル採用を推進したい
Part 2 マネジャーにまつわる処方箋
05 マネジャーの部下育成力を高めたい
06 マネジャーの部下サポート力を高めたい
07 上司と部下の関係性を改善したい
08 次世代リーダーを育成したい
Part 3 評価と上司部下コミュニケーションにまつわる処方箋
09 評価に対する不満を解消したい
10 多面評価を機能させたい
11 面談で上手くフィードバックしたい
12 本音を言える雰囲気を醸成したい
13 職場のコンフリクトに対処したい
Part 4 育成と自律性にまつわる処方箋
14 新人を早期戦力化したい
15 教育研修の効果を定着させたい
16 自ら成長を求めてほしい
17 従業員の行動を変えたい
18 従業員のやる気を高めたい
19 従業員の自発性を高めたい
20 キャリア自律を促したい
21 キャリアの停滞を打破したい
22 将来への期待や意欲を高めたい
Part 5 組織・文化・人事制度にまつわる処方箋
23 ダイバーシティを推進したい
24 適材適所の配置を実現したい
25 会社への帰属意識を醸成したい
26 経営理念を浸透させていきたい
27 失敗から学べる会社を作りたい
28 よりよい組織文化を作りたい
29 職場のチームワークを高めたい
30 目標管理制度を機能させたい
31 制度を現場で用いてほしい
Part 6 仕事と組織にまつわる処方箋
32 イノベーション創出力を高めたい
33 従業員の仕事内容を明確にしたい
34 仕事のエンゲージメントを高めたい
Part 7 労働環境や働き方にまつわる処方箋
35 新しい技術の導入を進めたい
36 従業員の満足度を高めたい
37 テレワークをうまく運用したい
38 働きやすいオフィスにしたい
39 会社を健全な状態に保ちたい
40 従業員に幸福に働いてほしい
41 仕事の改善を進めたい
42 ワークライフバランスを推進したい
43 働く上でのストレスを軽減させたい
44 従業員の定着を促したい
- 本の長さ352ページ
- 言語日本語
- 出版社すばる舎
- 発売日2022/2/24
- 寸法15 x 2.4 x 21 cm
- ISBN-104799110004
- ISBN-13978-4799110003
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出版社より

商品の説明
出版社からのコメント
■皆さんは会社の中で、次のような状況に陥ったことはありませんか。
・上司と部下の関係をよりよいものにしたいが、どうすればよいかわからない
・次世代リーダーを育成していきたいが、何から手をつけるべきか見当もつかない
・人事評価に不満を持つ人が多いが、どのような対策が有効か不明である
・本音を言える雰囲気を作りたいものの、具体的な取り組みは何もできていない …など
外からうまくいっているように見える会社でも、実際はさまざまな課題を抱えています。一方で、それらの課題にどう対処すればよいかを調べ始めると、さまざまな情報が大量に出てきます。どれが適切かよくわかりません。
人や組織の課題について、その原因と対策を考えるための良質な「エビデンス」を提供したい。それが本書の狙いです。
本書において特に紹介するのは、「組織行動論」の研究知見です。組織行動論とは、会社の中の従業員の心理や行動について探求する経営学の一領域です(近年は、他領域との境界が曖昧になっていて、本書でも産業組織心理学や組織論などの知見も部分的に参照しています)。
組織行動論の研究知見をもとに解説する課題は、全部で44項目です。人や職場をめぐる課題を、できる限り幅広く抽出しようと努めました。新任のマネジャーや人事担当者にとっては、課題一覧を眺めるだけでも学びがあるかもしれません。
抽出した44項目の課題を読み解く研究知見を取り上げ、原因と対策を説明しています。それだけではありません。本書の重要な特徴として、「副作用」にも言及している点が挙げられます。
薬に主作用と副作用があるのと同じように、人や組織の課題への対策には、主作用があれば副作用もあります。副作用とは、本来の目的とは異なる、望ましくない働きを意味します。
本書が副作用に一定の紙幅を割いているのは、副作用に関する情報が市場でほとんど出回っていないからです。
副作用のない薬はありません。対策が新たな課題を生み出す恐れもあります。会社をよくしようとしての働きかけが状況を悪化させるとすれば、残念なことです。そうした事態を避けるためにも、副作用を知った上で、適切な場面と方法を考慮して対策を講じなければなりません。
本書の知見を社内外のメンバーで共有し、具体的な施策に落とすためのディスカッションのきっかけにしてください。(本書まえがきより)
・上司と部下の関係をよりよいものにしたいが、どうすればよいかわからない
・次世代リーダーを育成していきたいが、何から手をつけるべきか見当もつかない
・人事評価に不満を持つ人が多いが、どのような対策が有効か不明である
・本音を言える雰囲気を作りたいものの、具体的な取り組みは何もできていない …など
外からうまくいっているように見える会社でも、実際はさまざまな課題を抱えています。一方で、それらの課題にどう対処すればよいかを調べ始めると、さまざまな情報が大量に出てきます。どれが適切かよくわかりません。
人や組織の課題について、その原因と対策を考えるための良質な「エビデンス」を提供したい。それが本書の狙いです。
本書において特に紹介するのは、「組織行動論」の研究知見です。組織行動論とは、会社の中の従業員の心理や行動について探求する経営学の一領域です(近年は、他領域との境界が曖昧になっていて、本書でも産業組織心理学や組織論などの知見も部分的に参照しています)。
組織行動論の研究知見をもとに解説する課題は、全部で44項目です。人や職場をめぐる課題を、できる限り幅広く抽出しようと努めました。新任のマネジャーや人事担当者にとっては、課題一覧を眺めるだけでも学びがあるかもしれません。
抽出した44項目の課題を読み解く研究知見を取り上げ、原因と対策を説明しています。それだけではありません。本書の重要な特徴として、「副作用」にも言及している点が挙げられます。
薬に主作用と副作用があるのと同じように、人や組織の課題への対策には、主作用があれば副作用もあります。副作用とは、本来の目的とは異なる、望ましくない働きを意味します。
本書が副作用に一定の紙幅を割いているのは、副作用に関する情報が市場でほとんど出回っていないからです。
副作用のない薬はありません。対策が新たな課題を生み出す恐れもあります。会社をよくしようとしての働きかけが状況を悪化させるとすれば、残念なことです。そうした事態を避けるためにも、副作用を知った上で、適切な場面と方法を考慮して対策を講じなければなりません。
本書の知見を社内外のメンバーで共有し、具体的な施策に落とすためのディスカッションのきっかけにしてください。(本書まえがきより)
著者について
伊達 洋駆(だて・ようく)
株式会社ビジネスリサーチラボ代表取締役
神戸大学大学院経営学研究科 博士前期課程修了 修士(経営学)
2009年にLLPビジネスリサーチラボ、2011年に株式会社ビジネスリサーチラボを創業。以降、組織・人事領域を中心に、民間企業を対象にした調査・コンサルティング事業を展開。研究知と実践知の両方を活用した「アカデミックリサーチ」をコンセプトに、組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供している。近著に『オンライン採用 新時代と自社にフィットした人材の求め方』(日本能率協会マネジメントセンター)や『人材マネジメント用語図鑑』(共著;ソシム)などがある。
株式会社ビジネスリサーチラボ代表取締役
神戸大学大学院経営学研究科 博士前期課程修了 修士(経営学)
2009年にLLPビジネスリサーチラボ、2011年に株式会社ビジネスリサーチラボを創業。以降、組織・人事領域を中心に、民間企業を対象にした調査・コンサルティング事業を展開。研究知と実践知の両方を活用した「アカデミックリサーチ」をコンセプトに、組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供している。近著に『オンライン採用 新時代と自社にフィットした人材の求め方』(日本能率協会マネジメントセンター)や『人材マネジメント用語図鑑』(共著;ソシム)などがある。
登録情報
- 出版社 : すばる舎 (2022/2/24)
- 発売日 : 2022/2/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 352ページ
- ISBN-10 : 4799110004
- ISBN-13 : 978-4799110003
- 寸法 : 15 x 2.4 x 21 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 76,255位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 492位マネジメント・人材管理
- カスタマーレビュー:
著者について
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神戸大学大学院経営学研究科 博士前期課程修了。修士(経営学)。2009年にLLPビジネスリサーチラボ、2011年に株式会社ビジネスリサーチラボを創業。以降、組織・人事領域を中心に、民間企業を対象にした調査・コンサルティング事業を展開。研究知と実践知の両方を活用した「アカデミックリサーチ」をコンセプトに、組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供している。
イメージ付きのレビュー

5 星
ビジネスパーソンは読んで損はないというか読むべき1冊
・本書は、民間企業を対象にした調査やコンサル事業を展開し、組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供する著者が、企業やチーム、個人によくある課題44について、よくあるケースから、エビデンスに基づく解決策、その副作用とリスクヘッジについてわかりやすく解説した1冊。01 求職者の応募を増やしたい・新規採用の課題トップ3の中に、「ターゲット層の応募者を集めたい」と「応募者の数を集めたい」が含まれており、候補者の募集に関する課題意識の強さがうかがえる。候補者を募集する方法は、大きく「マス型採用(広く応募を呼びかけ、多くの候補者を集めようとする方法)」と「個別採用(会社から候補者に直接働きかける方法)」に分けられるが、マス型採用だけでは、自社にとって優秀な応募者を得ることは難しい。・候補者の心理には①求職意思(会社の選考を受けようという意思)②仕事-組織魅力(候補者が会社や仕事に対して魅力を感じる度合い)③受け入れ意思(選考の合格を得た際に、それに応じて入社しようと思う気持ち)があるが、この求職意思を高めることが大切である。この求職意思を促す要因は、①仕事の特徴(仕事の内容や給料、昇進の可能性)②組織イメージ(候補者がそれぞれの会社に対して持つイメージ)③リクルーター(採用担当者)要因④P-O fit(候補者と会社の適合性)がある。・候補者からの応募を促すためには、自社をアピールしなければいけないが、そのアピールにも注意が必要。なぜなら、候補者に伝えている内容と自社の実態とか乖離する可能性があるから。さらに、「ある時期には残業が多くなる」など、候補者から見ればネガティブに映る事実について、候補者に十分伝えないケースも出てくる可能性もあり、「リアリティショック(入社前の期待と入社後の実態が異なることに衝撃を受けること)が発生し、会社に対する愛着が下がり、離職にもつながる。※リアリティショックを防ぐための対策については、本書をご覧ください。07 上司と部下の関係性を改善したい・上司との関係構築は、ビジネスパーソンにとぅて切実な問題だが、上司部下関係の良好度を国際比較すると、日本はダントツの最下位という結果が得られている。・上司部下関係を読み解く上で参考となるのはら「LMX(leader-member-exchange)」という概念で、「上司と部下の関係性の質」を意味する。このLMXが高いと、①部下が離職しようと思わない②部下の仕事上の役割が明確になる③部下の仕事のパフォーマンスが高いなどといった傾向がある。その他にも、「仕事をサボるなどのネガティブな行動も抑えられるなど、多様な側面に現れており、上司部下関係の重要性がうかがえる。解決策として、「部下は、ネガティブな感情ではなく、ポジティブな感情を持とう」「上司は、部下が仕事をうまく遂行すると期待し、働きかけを行おう」がある。・同じ上司のもとで働く部下が複数名いたとする場合、ある人とは非常によい関係にある一方、別の人とは非常に悪い関係にある場合、LMXがばらつく。そのような時ら部下は他の部下と比べて自分と上司の関係はどうか、という点を気にする。他者と比べて考える相対的LMXは、パフォーマンスにも影響を与える。これが高いほど、職場に対する帰属意識が高まる上に、仕事のパフォーマンスも上昇する。「自分は他の人より上司から可愛がられている」と感じると、その職場に愛着を持ち、仕事に尽力する反面、「自分は他の人より上司との関係がよくない」と感じると、逆の効果が出てしまう。部下に寄り添うリーダーシップは重要である。・本書では、「採用・マネジャー・評価と上司部下コミュニケーション・育成と自律性・組織と文化、人事制度・仕事と組織、労働環境や働き方」にまつわる処方箋を7章に分けて、「評価に対する不満を解消したい」、「新人を早期戦力化したい」、「職場のチームワークを高めたい」といった仕事においてよくある44の課題の原因や対策ならびに副作用が紹介された内容となっている。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年11月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
合理的配慮休暇スーパーパパ問題出会い系援助交際リスペクト社交不安症病気に負けない交換ライフキャリアの虹実地試行期職業についての希望の実現ライフワークとして出来るかの試みで利用機会が出来てまだ作業してませんがプログラムが届いて環境が整って来てまだ闘えと声が届いて望みもあるので子供達からインチキじいさんと思われなく成れるように作業して利用します。
2022年4月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
研究領域で言われていることを現場に活用することを促す。このコンセプトはこれまでもある。
理論を現場に適用とする読み手の覚悟と理解力、応用力が求められる。
それがなければ、読む価値はない。
それがあれば、とても有益な本。
理論を現場に適用とする読み手の覚悟と理解力、応用力が求められる。
それがなければ、読む価値はない。
それがあれば、とても有益な本。
2022年8月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最近の流行の人事制度にもデメリットや運用の注意点がきちんと添えてあり、「他社では〇〇の制度を導入したらしいけど、我が社はどうだろう?」と言った時に要点を押さえて調べられる本だと思います。
2022年5月20日に日本でレビュー済み
組織行動論の知見を通して、現場でよくある課題の処方箋を提示していくのが、本書のコンセプトで
あり、良心のある医師のように、処方薬には効能だけでなく副作用があることを解説してくれていま
す。実証主義と誠実さが備わっていることで、私たちは、信用できる書だという安心感を持って読み
進めることができます。
ネガティブな側面(副作用)を伝えることで信頼感を得るというのは、本書の一番目に出てくる課題
に対する説明の「RJP: Realistic Job Preview」により、リアリティショックを回避するにも通じま
すし、採用でいうなら、うまい話しかしない会社よりは、自社の抱える課題をオープンに伝えてくれ
る会社の方に好感を持ち、信用するのと同じ原理が働いています。
著者は、人と組織の課題を44の項目にズームインして、それぞれの問題を処方していますが、正と
負の両面を見るために、絶妙なバランスで焦点を合わせていることがうかがい知れます。
その一つ一つを読み解いていくだけでも楽しめるのですが、印象に残った3つだけを取り上げます。
【新たな気づきを得たこと】
採用にまつわる処方箋について、「候補者の印象管理を減らす方法のひとつは、自社の選考基準を
伝えることだ。多くの会社の採用では、選考基準が示されていない」と指摘されている点です。
これは面接者が印象管理に左右されない効果だけでなく、候補者がその会社に応募するに値するの
かを熟考できることや、仮に面接結果でNGが出ても、選考基準のこの点が期待水準に達していなか
ったので、というフィードバックをもらえれば、納得感が得られます。
少し逸脱しますが、今後どこかでビジネス上のつながりがあるかもしれない候補者に対して、「検
討の結果、お見送りとさせていただきます」という、何を検討してなぜ合格でないのかまったくわか
らない返事ではなく、簡潔でよいので、明確な不採用理由をフィードバックすることで、会社の印象
を良いものにする効果もあります。
【やや疑問に思うところ(もう少し説明がほしい点)】
教育研修のリスクとして、「過学習」により柔軟性が無くなる恐れがあるという指摘は、その可能
性があるのはそのとおりだと思うのですが(サンクコスト効果などによるのでしょうか?)、問題
なのは、その学んだことに対して「過剰適応」して、固執してしまうことにあるように思います。
真に学習能力のある人であれば、また柔軟な考え方ができることも条件になりますが、あくなき学習
は、更なる学習の進展に繋がるのではないでしょうか。
もうひとつは、ウェルビーイングの考察で、そのリスクとして「自分の幸福を追求するあまり、
他者とのつながりを失う危険がある」という指摘は、ウェルビーイングを自利という狭義にとらえ
すぎているのかもなと思いました。そのリスクを孕んでいるという意味では、納得できますが。
総論としては、ひとつひとつの考察がコンパクトでありながら、しっかりと要点を押さえた解説が
なされているので、どの項目をとっても読み応えがあります。
冒頭に書いたとおり、本書はよくある課題個々にズームインして読み解いていますが、本書全体の
メッセージはなんだろうかと、読後あるいは途中でズームアウトしてみると、伊達さんがこのワード
を一番大切にしているなというのが、見えてきます。
それは、今現在において、特に人の面で最重要なのは、
「学習目標志向性」:物事に取り組む際に、自分の能力の向上を目指す態度
だということです。
このキーワードは本書で頻出しています。
・学習目標志向性を持つ人は、難易度が高い状況でもリーダーシップの向上が望める
・学習目標志向性が高い人は、フィードバックを活かす傾向がある
・学習目標志向性が高いほど、心理的安全性が高くなる
・学習目標志向性が高い人は、創造性を発揮しやすい
などです。
本書では、学習目標志向性に関連する用語として、「能力観」「知識獲得スピード」「評価への恐
れ」「自己効力感」「フィードバック」が挙げられています。
また、副作用として、学習目標志向性は、認知能力が低いと機能しにくい、と書かれています。
ここからわかるのは、すべての人が十全な学習目標志向性を持ちうるかというとそうではないけれ
ども、ポテンシャルを持つ人については、要件の後半の3つを上司が適切に提供できれば開発でき
るということです。これはもうひとつの重要なキーワードである、「変革型リーダー(シップ)」
と大きく関係しますが、このレビューでは割愛します。
なぜ学習目標志向性が重要なのかを、この本の中で探すと、学習こそが成長につながるからです。
特にこれだけ変化の激しい時代に自身や組織を成長させるためには、常に学習することが求められ
るからです。
言い換えれば、「学ぶことの習慣化」であり、「大いなる好奇心」でしょう。
『おわりに』で伊達さんは、「課題は多種多様で、矛盾するものがある」で締めくくられています。
まさにそのとおりで複雑性こそが世の真理です。その一方で、すべてを包括するものがあるのも
もうひとつの真理であるならば、今日の人と組織においてのそれは「学習目標志向性」です。
それをもとに、各Partのタイトルを読み直してみるなら、「採用」、「マネジャー」、「評価と
コミュニケーション」、「育成とキャリア」、「組織・文化・人事制度」、「仕事と組織(イノベー
ション創出やエンゲージメント)」、「労働環境と働き方」というテーマの鍵は、ほとんどが
「学習目標志向性」に行きつきます。
これだけの広範囲なテーマを、ズームイン、ズームアウトを駆使し、局所と俯瞰を両立している
本書には、ただただ凄みを感じますし、多くの人事パーソンには理解だけでなく、自分やチームで
考える素材にすることを願いたくなる良書です。
あり、良心のある医師のように、処方薬には効能だけでなく副作用があることを解説してくれていま
す。実証主義と誠実さが備わっていることで、私たちは、信用できる書だという安心感を持って読み
進めることができます。
ネガティブな側面(副作用)を伝えることで信頼感を得るというのは、本書の一番目に出てくる課題
に対する説明の「RJP: Realistic Job Preview」により、リアリティショックを回避するにも通じま
すし、採用でいうなら、うまい話しかしない会社よりは、自社の抱える課題をオープンに伝えてくれ
る会社の方に好感を持ち、信用するのと同じ原理が働いています。
著者は、人と組織の課題を44の項目にズームインして、それぞれの問題を処方していますが、正と
負の両面を見るために、絶妙なバランスで焦点を合わせていることがうかがい知れます。
その一つ一つを読み解いていくだけでも楽しめるのですが、印象に残った3つだけを取り上げます。
【新たな気づきを得たこと】
採用にまつわる処方箋について、「候補者の印象管理を減らす方法のひとつは、自社の選考基準を
伝えることだ。多くの会社の採用では、選考基準が示されていない」と指摘されている点です。
これは面接者が印象管理に左右されない効果だけでなく、候補者がその会社に応募するに値するの
かを熟考できることや、仮に面接結果でNGが出ても、選考基準のこの点が期待水準に達していなか
ったので、というフィードバックをもらえれば、納得感が得られます。
少し逸脱しますが、今後どこかでビジネス上のつながりがあるかもしれない候補者に対して、「検
討の結果、お見送りとさせていただきます」という、何を検討してなぜ合格でないのかまったくわか
らない返事ではなく、簡潔でよいので、明確な不採用理由をフィードバックすることで、会社の印象
を良いものにする効果もあります。
【やや疑問に思うところ(もう少し説明がほしい点)】
教育研修のリスクとして、「過学習」により柔軟性が無くなる恐れがあるという指摘は、その可能
性があるのはそのとおりだと思うのですが(サンクコスト効果などによるのでしょうか?)、問題
なのは、その学んだことに対して「過剰適応」して、固執してしまうことにあるように思います。
真に学習能力のある人であれば、また柔軟な考え方ができることも条件になりますが、あくなき学習
は、更なる学習の進展に繋がるのではないでしょうか。
もうひとつは、ウェルビーイングの考察で、そのリスクとして「自分の幸福を追求するあまり、
他者とのつながりを失う危険がある」という指摘は、ウェルビーイングを自利という狭義にとらえ
すぎているのかもなと思いました。そのリスクを孕んでいるという意味では、納得できますが。
総論としては、ひとつひとつの考察がコンパクトでありながら、しっかりと要点を押さえた解説が
なされているので、どの項目をとっても読み応えがあります。
冒頭に書いたとおり、本書はよくある課題個々にズームインして読み解いていますが、本書全体の
メッセージはなんだろうかと、読後あるいは途中でズームアウトしてみると、伊達さんがこのワード
を一番大切にしているなというのが、見えてきます。
それは、今現在において、特に人の面で最重要なのは、
「学習目標志向性」:物事に取り組む際に、自分の能力の向上を目指す態度
だということです。
このキーワードは本書で頻出しています。
・学習目標志向性を持つ人は、難易度が高い状況でもリーダーシップの向上が望める
・学習目標志向性が高い人は、フィードバックを活かす傾向がある
・学習目標志向性が高いほど、心理的安全性が高くなる
・学習目標志向性が高い人は、創造性を発揮しやすい
などです。
本書では、学習目標志向性に関連する用語として、「能力観」「知識獲得スピード」「評価への恐
れ」「自己効力感」「フィードバック」が挙げられています。
また、副作用として、学習目標志向性は、認知能力が低いと機能しにくい、と書かれています。
ここからわかるのは、すべての人が十全な学習目標志向性を持ちうるかというとそうではないけれ
ども、ポテンシャルを持つ人については、要件の後半の3つを上司が適切に提供できれば開発でき
るということです。これはもうひとつの重要なキーワードである、「変革型リーダー(シップ)」
と大きく関係しますが、このレビューでは割愛します。
なぜ学習目標志向性が重要なのかを、この本の中で探すと、学習こそが成長につながるからです。
特にこれだけ変化の激しい時代に自身や組織を成長させるためには、常に学習することが求められ
るからです。
言い換えれば、「学ぶことの習慣化」であり、「大いなる好奇心」でしょう。
『おわりに』で伊達さんは、「課題は多種多様で、矛盾するものがある」で締めくくられています。
まさにそのとおりで複雑性こそが世の真理です。その一方で、すべてを包括するものがあるのも
もうひとつの真理であるならば、今日の人と組織においてのそれは「学習目標志向性」です。
それをもとに、各Partのタイトルを読み直してみるなら、「採用」、「マネジャー」、「評価と
コミュニケーション」、「育成とキャリア」、「組織・文化・人事制度」、「仕事と組織(イノベー
ション創出やエンゲージメント)」、「労働環境と働き方」というテーマの鍵は、ほとんどが
「学習目標志向性」に行きつきます。
これだけの広範囲なテーマを、ズームイン、ズームアウトを駆使し、局所と俯瞰を両立している
本書には、ただただ凄みを感じますし、多くの人事パーソンには理解だけでなく、自分やチームで
考える素材にすることを願いたくなる良書です。
2022年3月5日に日本でレビュー済み
・本書は、民間企業を対象にした調査やコンサル事業を展開し、組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供する著者が、企業やチーム、個人によくある課題44について、よくあるケースから、エビデンスに基づく解決策、その副作用とリスクヘッジについてわかりやすく解説した1冊。
01 求職者の応募を増やしたい
・新規採用の課題トップ3の中に、「ターゲット層の応募者を集めたい」と「応募者の数を集めたい」が含まれており、候補者の募集に関する課題意識の強さがうかがえる。候補者を募集する方法は、大きく「マス型採用(広く応募を呼びかけ、多くの候補者を集めようとする方法)」と「個別採用(会社から候補者に直接働きかける方法)」に分けられるが、マス型採用だけでは、自社にとって優秀な応募者を得ることは難しい。
・候補者の心理には
①求職意思(会社の選考を受けようという意思)
②仕事-組織魅力(候補者が会社や仕事に対して魅力を感じる度合い)
③受け入れ意思(選考の合格を得た際に、それに応じて入社しようと思う気持ち)
があるが、この求職意思を高めることが大切である。この求職意思を促す要因は、
①仕事の特徴(仕事の内容や給料、昇進の可能性)
②組織イメージ(候補者がそれぞれの会社に対して持つイメージ)
③リクルーター(採用担当者)要因
④P-O fit(候補者と会社の適合性)
がある。
・候補者からの応募を促すためには、自社をアピールしなければいけないが、そのアピールにも注意が必要。なぜなら、候補者に伝えている内容と自社の実態とか乖離する可能性があるから。さらに、「ある時期には残業が多くなる」など、候補者から見ればネガティブに映る事実について、候補者に十分伝えないケースも出てくる可能性もあり、「リアリティショック(入社前の期待と入社後の実態が異なることに衝撃を受けること)が発生し、会社に対する愛着が下がり、離職にもつながる。
※リアリティショックを防ぐための対策については、本書をご覧ください。
07 上司と部下の関係性を改善したい
・上司との関係構築は、ビジネスパーソンにとぅて切実な問題だが、上司部下関係の良好度を国際比較すると、日本はダントツの最下位という結果が得られている。
・上司部下関係を読み解く上で参考となるのはら「LMX(leader-member-exchange)」という概念で、「上司と部下の関係性の質」を意味する。このLMXが高いと、
①部下が離職しようと思わない
②部下の仕事上の役割が明確になる
③部下の仕事のパフォーマンスが高い
などといった傾向がある。その他にも、「仕事をサボるなどのネガティブな行動も抑えられるなど、多様な側面に現れており、上司部下関係の重要性がうかがえる。解決策として、
「部下は、ネガティブな感情ではなく、ポジティブな感情を持とう」
「上司は、部下が仕事をうまく遂行すると期待し、働きかけを行おう」
がある。
・同じ上司のもとで働く部下が複数名いたとする場合、ある人とは非常によい関係にある一方、別の人とは非常に悪い関係にある場合、LMXがばらつく。そのような時ら部下は他の部下と比べて自分と上司の関係はどうか、という点を気にする。他者と比べて考える相対的LMXは、パフォーマンスにも影響を与える。これが高いほど、職場に対する帰属意識が高まる上に、仕事のパフォーマンスも上昇する。「自分は他の人より上司から可愛がられている」と感じると、その職場に愛着を持ち、仕事に尽力する反面、「自分は他の人より上司との関係がよくない」と感じると、逆の効果が出てしまう。部下に寄り添うリーダーシップは重要である。
・本書では、「採用・マネジャー・評価と上司部下コミュニケーション・育成と自律性・組織と文化、人事制度・仕事と組織、労働環境や働き方」にまつわる処方箋を7章に分けて、「評価に対する不満を解消したい」、「新人を早期戦力化したい」、「職場のチームワークを高めたい」といった仕事においてよくある44の課題の原因や対策ならびに副作用が紹介された内容となっている。
01 求職者の応募を増やしたい
・新規採用の課題トップ3の中に、「ターゲット層の応募者を集めたい」と「応募者の数を集めたい」が含まれており、候補者の募集に関する課題意識の強さがうかがえる。候補者を募集する方法は、大きく「マス型採用(広く応募を呼びかけ、多くの候補者を集めようとする方法)」と「個別採用(会社から候補者に直接働きかける方法)」に分けられるが、マス型採用だけでは、自社にとって優秀な応募者を得ることは難しい。
・候補者の心理には
①求職意思(会社の選考を受けようという意思)
②仕事-組織魅力(候補者が会社や仕事に対して魅力を感じる度合い)
③受け入れ意思(選考の合格を得た際に、それに応じて入社しようと思う気持ち)
があるが、この求職意思を高めることが大切である。この求職意思を促す要因は、
①仕事の特徴(仕事の内容や給料、昇進の可能性)
②組織イメージ(候補者がそれぞれの会社に対して持つイメージ)
③リクルーター(採用担当者)要因
④P-O fit(候補者と会社の適合性)
がある。
・候補者からの応募を促すためには、自社をアピールしなければいけないが、そのアピールにも注意が必要。なぜなら、候補者に伝えている内容と自社の実態とか乖離する可能性があるから。さらに、「ある時期には残業が多くなる」など、候補者から見ればネガティブに映る事実について、候補者に十分伝えないケースも出てくる可能性もあり、「リアリティショック(入社前の期待と入社後の実態が異なることに衝撃を受けること)が発生し、会社に対する愛着が下がり、離職にもつながる。
※リアリティショックを防ぐための対策については、本書をご覧ください。
07 上司と部下の関係性を改善したい
・上司との関係構築は、ビジネスパーソンにとぅて切実な問題だが、上司部下関係の良好度を国際比較すると、日本はダントツの最下位という結果が得られている。
・上司部下関係を読み解く上で参考となるのはら「LMX(leader-member-exchange)」という概念で、「上司と部下の関係性の質」を意味する。このLMXが高いと、
①部下が離職しようと思わない
②部下の仕事上の役割が明確になる
③部下の仕事のパフォーマンスが高い
などといった傾向がある。その他にも、「仕事をサボるなどのネガティブな行動も抑えられるなど、多様な側面に現れており、上司部下関係の重要性がうかがえる。解決策として、
「部下は、ネガティブな感情ではなく、ポジティブな感情を持とう」
「上司は、部下が仕事をうまく遂行すると期待し、働きかけを行おう」
がある。
・同じ上司のもとで働く部下が複数名いたとする場合、ある人とは非常によい関係にある一方、別の人とは非常に悪い関係にある場合、LMXがばらつく。そのような時ら部下は他の部下と比べて自分と上司の関係はどうか、という点を気にする。他者と比べて考える相対的LMXは、パフォーマンスにも影響を与える。これが高いほど、職場に対する帰属意識が高まる上に、仕事のパフォーマンスも上昇する。「自分は他の人より上司から可愛がられている」と感じると、その職場に愛着を持ち、仕事に尽力する反面、「自分は他の人より上司との関係がよくない」と感じると、逆の効果が出てしまう。部下に寄り添うリーダーシップは重要である。
・本書では、「採用・マネジャー・評価と上司部下コミュニケーション・育成と自律性・組織と文化、人事制度・仕事と組織、労働環境や働き方」にまつわる処方箋を7章に分けて、「評価に対する不満を解消したい」、「新人を早期戦力化したい」、「職場のチームワークを高めたい」といった仕事においてよくある44の課題の原因や対策ならびに副作用が紹介された内容となっている。

・本書は、民間企業を対象にした調査やコンサル事業を展開し、組織サーベイや人事データ分析のサービスを提供する著者が、企業やチーム、個人によくある課題44について、よくあるケースから、エビデンスに基づく解決策、その副作用とリスクヘッジについてわかりやすく解説した1冊。
01 求職者の応募を増やしたい
・新規採用の課題トップ3の中に、「ターゲット層の応募者を集めたい」と「応募者の数を集めたい」が含まれており、候補者の募集に関する課題意識の強さがうかがえる。候補者を募集する方法は、大きく「マス型採用(広く応募を呼びかけ、多くの候補者を集めようとする方法)」と「個別採用(会社から候補者に直接働きかける方法)」に分けられるが、マス型採用だけでは、自社にとって優秀な応募者を得ることは難しい。
・候補者の心理には
①求職意思(会社の選考を受けようという意思)
②仕事-組織魅力(候補者が会社や仕事に対して魅力を感じる度合い)
③受け入れ意思(選考の合格を得た際に、それに応じて入社しようと思う気持ち)
があるが、この求職意思を高めることが大切である。この求職意思を促す要因は、
①仕事の特徴(仕事の内容や給料、昇進の可能性)
②組織イメージ(候補者がそれぞれの会社に対して持つイメージ)
③リクルーター(採用担当者)要因
④P-O fit(候補者と会社の適合性)
がある。
・候補者からの応募を促すためには、自社をアピールしなければいけないが、そのアピールにも注意が必要。なぜなら、候補者に伝えている内容と自社の実態とか乖離する可能性があるから。さらに、「ある時期には残業が多くなる」など、候補者から見ればネガティブに映る事実について、候補者に十分伝えないケースも出てくる可能性もあり、「リアリティショック(入社前の期待と入社後の実態が異なることに衝撃を受けること)が発生し、会社に対する愛着が下がり、離職にもつながる。
※リアリティショックを防ぐための対策については、本書をご覧ください。
07 上司と部下の関係性を改善したい
・上司との関係構築は、ビジネスパーソンにとぅて切実な問題だが、上司部下関係の良好度を国際比較すると、日本はダントツの最下位という結果が得られている。
・上司部下関係を読み解く上で参考となるのはら「LMX(leader-member-exchange)」という概念で、「上司と部下の関係性の質」を意味する。このLMXが高いと、
①部下が離職しようと思わない
②部下の仕事上の役割が明確になる
③部下の仕事のパフォーマンスが高い
などといった傾向がある。その他にも、「仕事をサボるなどのネガティブな行動も抑えられるなど、多様な側面に現れており、上司部下関係の重要性がうかがえる。解決策として、
「部下は、ネガティブな感情ではなく、ポジティブな感情を持とう」
「上司は、部下が仕事をうまく遂行すると期待し、働きかけを行おう」
がある。
・同じ上司のもとで働く部下が複数名いたとする場合、ある人とは非常によい関係にある一方、別の人とは非常に悪い関係にある場合、LMXがばらつく。そのような時ら部下は他の部下と比べて自分と上司の関係はどうか、という点を気にする。他者と比べて考える相対的LMXは、パフォーマンスにも影響を与える。これが高いほど、職場に対する帰属意識が高まる上に、仕事のパフォーマンスも上昇する。「自分は他の人より上司から可愛がられている」と感じると、その職場に愛着を持ち、仕事に尽力する反面、「自分は他の人より上司との関係がよくない」と感じると、逆の効果が出てしまう。部下に寄り添うリーダーシップは重要である。
・本書では、「採用・マネジャー・評価と上司部下コミュニケーション・育成と自律性・組織と文化、人事制度・仕事と組織、労働環境や働き方」にまつわる処方箋を7章に分けて、「評価に対する不満を解消したい」、「新人を早期戦力化したい」、「職場のチームワークを高めたい」といった仕事においてよくある44の課題の原因や対策ならびに副作用が紹介された内容となっている。
01 求職者の応募を増やしたい
・新規採用の課題トップ3の中に、「ターゲット層の応募者を集めたい」と「応募者の数を集めたい」が含まれており、候補者の募集に関する課題意識の強さがうかがえる。候補者を募集する方法は、大きく「マス型採用(広く応募を呼びかけ、多くの候補者を集めようとする方法)」と「個別採用(会社から候補者に直接働きかける方法)」に分けられるが、マス型採用だけでは、自社にとって優秀な応募者を得ることは難しい。
・候補者の心理には
①求職意思(会社の選考を受けようという意思)
②仕事-組織魅力(候補者が会社や仕事に対して魅力を感じる度合い)
③受け入れ意思(選考の合格を得た際に、それに応じて入社しようと思う気持ち)
があるが、この求職意思を高めることが大切である。この求職意思を促す要因は、
①仕事の特徴(仕事の内容や給料、昇進の可能性)
②組織イメージ(候補者がそれぞれの会社に対して持つイメージ)
③リクルーター(採用担当者)要因
④P-O fit(候補者と会社の適合性)
がある。
・候補者からの応募を促すためには、自社をアピールしなければいけないが、そのアピールにも注意が必要。なぜなら、候補者に伝えている内容と自社の実態とか乖離する可能性があるから。さらに、「ある時期には残業が多くなる」など、候補者から見ればネガティブに映る事実について、候補者に十分伝えないケースも出てくる可能性もあり、「リアリティショック(入社前の期待と入社後の実態が異なることに衝撃を受けること)が発生し、会社に対する愛着が下がり、離職にもつながる。
※リアリティショックを防ぐための対策については、本書をご覧ください。
07 上司と部下の関係性を改善したい
・上司との関係構築は、ビジネスパーソンにとぅて切実な問題だが、上司部下関係の良好度を国際比較すると、日本はダントツの最下位という結果が得られている。
・上司部下関係を読み解く上で参考となるのはら「LMX(leader-member-exchange)」という概念で、「上司と部下の関係性の質」を意味する。このLMXが高いと、
①部下が離職しようと思わない
②部下の仕事上の役割が明確になる
③部下の仕事のパフォーマンスが高い
などといった傾向がある。その他にも、「仕事をサボるなどのネガティブな行動も抑えられるなど、多様な側面に現れており、上司部下関係の重要性がうかがえる。解決策として、
「部下は、ネガティブな感情ではなく、ポジティブな感情を持とう」
「上司は、部下が仕事をうまく遂行すると期待し、働きかけを行おう」
がある。
・同じ上司のもとで働く部下が複数名いたとする場合、ある人とは非常によい関係にある一方、別の人とは非常に悪い関係にある場合、LMXがばらつく。そのような時ら部下は他の部下と比べて自分と上司の関係はどうか、という点を気にする。他者と比べて考える相対的LMXは、パフォーマンスにも影響を与える。これが高いほど、職場に対する帰属意識が高まる上に、仕事のパフォーマンスも上昇する。「自分は他の人より上司から可愛がられている」と感じると、その職場に愛着を持ち、仕事に尽力する反面、「自分は他の人より上司との関係がよくない」と感じると、逆の効果が出てしまう。部下に寄り添うリーダーシップは重要である。
・本書では、「採用・マネジャー・評価と上司部下コミュニケーション・育成と自律性・組織と文化、人事制度・仕事と組織、労働環境や働き方」にまつわる処方箋を7章に分けて、「評価に対する不満を解消したい」、「新人を早期戦力化したい」、「職場のチームワークを高めたい」といった仕事においてよくある44の課題の原因や対策ならびに副作用が紹介された内容となっている。
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2023年4月10日に日本でレビュー済み
人と組織が抱える問題について網羅的に記されています。
ただ扱っているテーマの数、参考にしている文献の数ともにそれなりの量があるので、一つ一つのテーマに関して本書に記されている内容は希薄な印象を受けました。
紹介されている理論についてはしっかり出典が記載されているので、興味があるテーマについては自分で文献をあたって深掘りする必要です。
そういった意味で、本書だけを用いて問題解決にあたるのは難しいが、抱える悩みにどのようなアプローチをすればよいか、どのような文献をあたれば良いかを知るための辞書的な使い方が適当であると思います。
ただ扱っているテーマの数、参考にしている文献の数ともにそれなりの量があるので、一つ一つのテーマに関して本書に記されている内容は希薄な印象を受けました。
紹介されている理論についてはしっかり出典が記載されているので、興味があるテーマについては自分で文献をあたって深掘りする必要です。
そういった意味で、本書だけを用いて問題解決にあたるのは難しいが、抱える悩みにどのようなアプローチをすればよいか、どのような文献をあたれば良いかを知るための辞書的な使い方が適当であると思います。
2022年4月10日に日本でレビュー済み
人や組織の課題について、その原因と対策を考えるための良質な「エビデンス」を提供したい。それが本書の狙いです。
このエビデンスは、「組織行動論」の研究知見がもととなっています。
また、本書の重要な特徴として「副作用」にも言及している点が挙げられます。副作用に関する情報は市場ではほとんど出回っていませんが、副作用を知った方が、より適切な場面と方法を考慮して対策を講じることができると思います。
会社への帰属意識、すなわち「組織コミットメント」が高まるほど、今度は現状を打破する「クリエイティビティ」が求められるようになります。
つまり、人や組織をよりよいものにしていくためには、ある課題と対策が、別の課題と対策にどのような影響を与えるのかを吟味しなければなりません。
その意味でも、希少性が高い副作用の研究に関する情報は、有用ですね。
会社の中で人や組織をめぐる課題が持ち上がった際に、「そう言えば、この課題に関連する研究はあるのかな」と考え、具体的な施策に落とすためのディスカッションのきっかけにしてください。
このエビデンスは、「組織行動論」の研究知見がもととなっています。
また、本書の重要な特徴として「副作用」にも言及している点が挙げられます。副作用に関する情報は市場ではほとんど出回っていませんが、副作用を知った方が、より適切な場面と方法を考慮して対策を講じることができると思います。
会社への帰属意識、すなわち「組織コミットメント」が高まるほど、今度は現状を打破する「クリエイティビティ」が求められるようになります。
つまり、人や組織をよりよいものにしていくためには、ある課題と対策が、別の課題と対策にどのような影響を与えるのかを吟味しなければなりません。
その意味でも、希少性が高い副作用の研究に関する情報は、有用ですね。
会社の中で人や組織をめぐる課題が持ち上がった際に、「そう言えば、この課題に関連する研究はあるのかな」と考え、具体的な施策に落とすためのディスカッションのきっかけにしてください。
2023年4月15日に日本でレビュー済み
著者の伊達さんに頂いた。課題→研究知見→解決策→副作用の順で44のテーマを扱った本。学術研究を学べ、課題解決にも役立つ。引用文献も古典から最新のものまで幅広い。一番うれしいのは個々の概念をしっかり定義して解説してくれるところ。