真のスポーツ大国ニッポンを目指して―
全米で大絶賛のユーススポーツコーチング教科書、待望の邦訳!

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「勝つこと」だけじゃない!?ユーススポーツに必要なもう一つのゴール

新型コロナウィルスの影響で1年遅れての開催となった東京オリンピック。選手たちの連日の熱戦は、スポーツの持つ力を改めて感じさせてくれました。
メダルを獲るために全てを捧げてきた彼らの姿に、感動を覚えた人も多いのではないでしょうか。

一方で、「勝つこと」への執着は、ときに人をネガティブにさせます。スポーツ本来の楽しさを奪い、ただ辛く苦しいものへと変えてしまいます。

その最たる影響を及ぼしているのが、ユーススポーツです。
ユーススポーツでは「勝つこと」だけをゴールにしてしまい、却って弊害を招いてしまうこともあるのです。
指導者が「勝つこと」にこだわってしまうがあまり行き過ぎた指導によって、競技が嫌いになってそのままやめてしまい、スポーツを続ける機会を損なってしまうことになりかねません。
その課題を解決するためには、「勝つこと」の他にもう一つのゴールを設定することが重要になってきます。

「人生の教訓を学ぶ」―これこそがユーススポーツで最も必要なこと

では、ユーススポーツで設定すべきもう一つのゴールとは何でしょうか。
それは、「人生の教訓」を教えること。もっと言うと、「勝つこと」を目指しつつ、スポーツを通じて「人生の教訓や健やかな人格形成のために必要なこと」を教える、つまり、「ダブル・ゴール」の設定です。

ユーススポーツの価値は、競技力を向上させ、「勝つこと」を目指すのはもちろん、同時にスポーツを通じて人間的な成長を促すことにあります。
結果、将来選手として大成しなくても、人生においては必ず役立てられることがあります。
相手に対する思いやりや、礼儀といった協調性や仕事で追い込まれたときに発揮できる力など、そのメリットは枚挙にいとまがありません。

もちろん、そんなことはわかっているよ、と思われている方もいるでしょう。
しかし、実際にこのことを実現できている指導者や保護者はどれくらいいるのでしょうか。
選手の成長よりも勝利に固執する指導者、自分の子どものレギュラーを優先させようとする保護者は、今でも少なからずいるのではないでしょうか。

あの名監督も絶賛!全米で実践されている「ダブル・ゴール・コーチ」

全米で席巻したユーススポーツコーチングのバイブルとして、「ダブル・ゴール・コーチ」という指導法があります。
PCA(ポジティブ・コーチング・アライアンス)メソッドを提唱したジム・トンプソン氏によるもので、かつてNBAのマイケル・ジョーダンを擁したシカゴ・ブルズやシャキール・オニールらスター軍団のロサンゼルス・レイカーズを率いた名ヘッドコーチ、フィル・ジャクソン氏も絶大な信頼を置いています。

「ダブル・ゴール・コーチ」は、先の二つのゴールを獲得するために、次の三原則を大切にしています。

「勝者」の再定義
スコアボード上の勝者(勝利至上主義)ではなく、努力や失敗などの過程を重要視する「熟達の勝者」を目指すことです。努力や失敗などの過程を重視することで、動機づけ(モチベーション)が高まり、競技に向ける意欲も向上することが多いのです。結果、もう一つのゴールである、「人間的成長」を促すことにも繋がります。
エモーショナル・タンクの補給
車の燃料タンクが空っぽだと目的地へたどり着けないことと同じように、子供も目標にたどり着くために「褒める」「感謝する」「良い行動に気付く」などポジティブなフィードバックをすることで感情のタンクを満たしてあげる必要があります。
競技に敬意を払うこと
ルールを守り、審判に声を上げず、対戦相手をリスペクトする。スポーツマンシップを超えたものを目指すのです。いくら素晴らしいプレーをしようとも、競技に敬意を払えなければ意味はないのです。

子どもたちが素晴らしく豊かな人生を送れるように

「ダブル・ゴール・コーチ」では、他にも保護者の在り方についても解説しています。
また、これらの理論を実際に行う上でどうしていけばよいのか、具体的な方法も詳しく紹介しているため、指導者にとって実践的な内容にもなっています。

若い選手をどう育て、彼らの人生をいかに豊かにしてあげられるかは指導者と保護者にかかっています。
本書は、指導者にとってより選手のためになる一助になるはずです。スポーツを通じて、一人でも多くの選手がより豊かな人生を送れるように、ぜひ本書を活用してください。

『ダブル・ゴール・コーチ』

著 :Jim Thompson(ジム・トンプソン)
訳者:鈴木 佑依子
2021年8月31日発売
A5判/390ページ
定価 : 2,200 円(税込)

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著者紹介

Jim Thompson(ジム・トンプソン)

スタンフォード大学アスレチック・デパートメント(スポーツ部を統括する独立部署)に設置された非営利組織 ポジティブ・コーチング・アライアンスの創始者。スタンフォード大学にて、リーダーシップ、コーチング、スポーツとスピリチュアリティに関する講義を行っている。主な著書に『ダブル・ゴール・コーチングの持つパワー』『セカンド・ゴール・ペアレント』(特定非営利活動法人 スポーツコーチング・イニシアチブ)がある。

訳者紹介

鈴木 佑依子(すずき ゆいこ)

1980 年愛知県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。大手総合商社に12年間勤務。うち4年間はマレーシアとシンガポールに駐在。世界各国との契約交渉を担当し、某国の外務大臣、エネルギー大臣の通訳含め、英和・和英の翻訳・通訳業務も行っていた。訳書に『ロジャー・フェデラー FEDEGRAPHICA』(東洋館出版社)がある。